着付けに必要な小物

振袖や訪問着、そして卒業式などで着る袴。着物を着る機会は特別な日が多いですが、いざ準備を始めると「何が必要なんだっけ?」と混乱してしまう方も少なくありません。

特に振袖は、他の着物に比べて使う小物の数が多く、一つでも足りないと着付けが綺麗に仕上がらなかったり、着崩れの原因になったりします。

この記事では、「振袖」を中心に、訪問着や袴の着付けで必要となる小物を網羅して解説します。チェックリストとしてもご活用ください。


1. 振袖の着付けに必要なもの(基本セット)

振袖は未婚女性の第一礼装であり、袖が長く帯周りも華やかに仕上げるため、道具の数も最大級です。

【身につけるもの】

  • 振袖本体: メインとなる着物です。
  • 袋帯: 振袖には華やかな「変わり結び」をするため、長くて豪華な袋帯を使用します。
  • 長襦袢(ながじゅばん): 着物の下に着るシルクやポリエステルのインナーです。あらかじめ「半衿(はんえり)」が縫い付けられているか確認しましょう。
  • 肌襦袢・裾よけ: 肌に直接触れるアンダーウェアです。ワンピースタイプ(着物スリップ)でも代用可能です。

【着付け小物:土台作り】

  • 足袋(たび): 振袖なら白が基本です。
  • 衿芯(えりしん): 長襦袢の半衿の中に差し込み、襟元をピシッと立たせます。
  • 腰紐(こしひも): 45は用意しましょう。着物を固定する最も重要な紐です。
  • 伊達締め(だてじめ): 2使用します。長襦袢の上と、着物の上に締めて、おはしょりを整えたり崩れを防いだりします。
  • コーリンベルト: 襟元を固定し、はだけるのを防ぐ便利グッズです(着付け師さんによっては不要な場合もあります)。
  • 三重仮紐(さんじゅうかりひも): 振袖には必須です。背中で帯の羽根を複雑に形作るために使用します。
  • 帯板(前板・後板): 振袖は後ろ姿も重要なので、前用の長い板と、後ろ用の短い板の2が必要です。
  • 帯枕(おびまくら): 振袖用は、ボリュームが出るよう少し厚みのあるものが好まれます。ガーゼで包まれているタイプが使いやすいです。

【装飾小物:仕上げ】

  • 帯揚げ: 帯の上部を飾り、帯枕を隠します。振袖用は総絞りなどボリュームのあるものが多いです。
  • 帯締め: 帯の真ん中で結ぶ紐です。振袖用は飾り玉や刺繍がついた豪華なものを選びます。
  • 重ね衿(伊達衿): 着物の襟に重ねて、何枚も着ているように見せる装飾品です。

2. 訪問着の着付けで変わるポイント

訪問着は、結婚式の参列や七五三、お宮参りなどで着用する準礼装・礼装です。基本は振袖と同じですが、以下の点が異なります。

  • 帯枕の形: 訪問着は「お太鼓結び」が基本なので、標準的なサイズの帯枕を使用します。
  • 帯板は1枚(前板のみ): 変わり結びをしないため、後ろ板は不要です。
  • 三重仮紐は不要: お太鼓結びには使いません。
  • 装飾のトーン: 帯揚げや帯締めは、振袖のような派手な飾り付きではなく、平組みや丸組の上品なものを選びます。
  • 重ね衿: 使う場合と使わない場合があります。よりフォーマルに見せたい場合は使用します。

3. 袴(はかま)の着付けで必要なもの

卒業式などで着る袴スタイルは、帯周りの小物が大幅に減るのが特徴です。

  • 袴本体: スカート状、またはキュロット状のものです。
  • 二尺袖(小振袖)または振袖: 袴の上に合わせる着物です。
  • 半幅帯(はんはばおび): 浴衣で使うような細い帯です。袴の下で土台になります。
  • 袴下帯: 半幅帯と同じ意味です。
  • 足袋 または ストッキング+ブーツ: 袴はブーツを合わせることも多いです。ブーツの場合は足袋ではなく、タイツやストッキングを履きます。
  • 帯板・帯枕・帯揚げ・帯締め: これらはすべて不要です。袴の中に隠れてしまうため、使いません。

4. 意外と忘れがちな「快適・綺麗」のためのアイテム

基本セット以外にも、持っておくと仕上がりが格段に変わるアイテムがあります。

補正用タオル

着物は「寸胴(ずんどう)」な体型の方が美しく着こなせます。体の凹凸を埋めるために、フェイスタオルを35用意しましょう。薄手の、旅館でもらうようなタオルが使いやすいです。

和装ブラジャー

洋服用のブラジャーは胸を高く持ち上げますが、着物では胸を平らに抑えるのが正解です。和装ブラがない場合は、ノンワイヤーのスポーツブラなどで代用します。

和装バッグと草履

忘れがちですが、セットで用意しておきましょう。振袖ならエナメルや織物の華やかなもの、訪問着なら上品なゴールドやシルバーが定番です。


5. 着付け当日の注意点とチェックリスト

当日、「あ、これがない!」と焦らないための最終確認ポイントです。

カテゴリ振袖訪問着
衿芯必須必須必須
腰紐4〜5本3〜4本3本
三重仮紐必須不要不要
帯板前・後 2枚前 1枚前 1枚 (小)
タオル3〜5枚3枚2〜3枚

【当日の服装のコツ】

着付けをしてもらう時は、必ず「前開きの服」で行きましょう。ヘアセットを先に行うことが多いため、Tシャツなどを着ていると脱ぐ時に髪型が崩れてしまいます。


結びに

着物の着付け小物は、名称が難しく、形も似ているものが多いため、最初は戸惑うかもしれません。しかし、一つ一つの道具には「着崩れを防ぐ」「シルエットを美しく見せる」という大切な役割があります。 特に振袖は一生に一度の晴れ舞台。完璧な準備をして、当日は心置きなく楽しんでくださいね。

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